泉の広場について

〜泉の広場の現状と水源について〜




 鶴見川源流保水の森の入り口に、『泉の広場』があります。日量1,300トンを誇り、鶴見川源流域の名所とも言える所ですが、現在、周囲の木道の改装工事のため、立ち入りが禁止されています。

 さてこの泉のひろばについて、これまで様々な誤解や勘違いがありました。
 いわく、「源流の泉の水はにせもの!湧水ではなくて、源流田中谷戸を横断している川崎水道トンネルに穴を開け、抜いている相模川の水」というのがその主張。この噂を根拠に「泉の広場を廃止せよ!」という強い政治的主張もあったのですから本当にこまったものでした。この誤りに終止符が打たれます。

 2011年12月12日、源流ネット代表岸の名前で、町田市にあて、川崎水道を管理する川崎市の担当部局に真偽を正式に確認してくださるよう要請し、2月13日月曜、以下の回答がとどきました。記録のため全文を掲載します。

 江戸の昔から源流田中谷戸周辺は豊富な湧水で知られており、いま源流泉の広場に湧いている水は、さまざまな撹乱で噴出場所は移動しているものの、正真正銘、小山田の湧水。百年も千年も流域に誇っていい水なのだと、早く地元が自覚してくださることを、祈っております。




@第1ずい道の漏水の可能性について
1952(S27)年に完成した既設ずい道は、馬蹄形の無筋コンクリート製の構造であったが、 1988(S63)年から2006(H18)年まで、4期に分けて施工された改良工事によって、現在は既設ずい道に鋼管(溶接接合)を挿入し、空隙部をモルタル充填するという3層構造となっており、水密性は高いものとなっている。
 また、ずい道は、圧力管路ではなく自由水面をもって自然流下をしている。次に、相模川取水部と泉のひろばの水質データを2008(H20)年から2010(H22)年で比較すると、 泉のひろばでは「人の健康に関する環境基準」以下ではあるが、本来自然界では存在しないトリクロロエチレンとテトラクロロエチレンが検出されているのに対して、相模川取水部では検出されていない(※)。 このことから、両地点の水質は異なっているといえる。以上のことから、現在ずい道が漏水しているとは考えられない。

A第1ずい道から鶴見川源流泉のひろばへの分水の有無について改良工事(1988(S63)年〜2006(H18)年)の竣工図書より、ずい道から泉のひろばへの水道原水の分水はありません

町田市 上下水道部 上下水道総務課 計画係


(※:源流ネット注記)
生での飲料に適さない程度の濃度です。深い地下水が湧き上がる際、相模原市の工業地帯等で過去に浸透した化学物質の影響を受けているとおもわれます。 ホタルやアブラハヤの生息には支障ありませんので、ご安心を。生水を飲むのは禁止です。



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